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まちを歩けば
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 聖地エルサレムの
    素顔に出会う
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まちを歩けば棒にあたる
聖地エルサレムの素顔に出会う-page01
聖地エルサレムの素顔に出会う5
「占領地のミネラルウォーター」

2002.7.10
 「死のドライブよ。わたしなら絶対に行かないわ」。ヨルダン川西岸にあるユダヤ人入植地に取材に行くという筆者に、支局で働くイスラエル人女学生の助手はこう言って同情の眼差しを向けた。
 話はちょっと複雑だ。イスラエルは1967年の第3次中東戦争でエジプトやヨルダンなどに勝利、西岸とガザ地区、ゴラン高原を占領した。もちろん、今の時代に占領が許されるはずもなく、イスラエルは国連安保理決議で占領地からの撤退を求められている。
 ところが、ユダヤ教の旧約聖書に西岸などもユダヤ人古来の土地と記載されていることを根拠に、イスラエルは入植活動を継続。パレスチナ人の激しい怒りを買っている。その入植地に通じる道路を走行する車を狙った銃撃事件がしばしば起き、入植者らが犠牲となっている。
 先日、地中海沿岸の商業都市テルアビブで開かれた警備関係のメッセでは、イスラエルのカタ社が通常のチャイルドシートに防弾パネルを取り付けた「防弾チャイルドシート」を出展した。価格は2000ドルで入植者向けの商品だという。なんとも、ばかばかしい代物だが、こんなものが商品化されてしまうほどイスラエルの置かれた現状は、平和な日本とはかけ離れていると言えよう。
防弾装甲ベンツ
パレスチナ自治政府のアラファト議長の防弾装甲ベンツ。
水族館のような窓ガラスには弾痕がくっきり。
(6月8日撮影、ヨルダン川西岸ラマラで)
ヨルダン川西岸の夕日
ヨルダン川西岸の乾いた大地に沈む真っ赤な夕日。
悠久の歴史と民族の憎悪が渦巻くパレスチナの流血が脳裏をかすめた。
(6月8日撮影)

 イスラエルの水は、石灰の濃度が極めて高い硬水だ。こんなものを毎日飲み続けていたら、胆石ができて苦しむことは間違いない。「ビールを飲めば洗い流される」と、無責任なことを言う日本人もいるが、病院嫌いの筆者は、やむなくペットボトル入りのミネラルウォーターを常飲している。
 お気に入りのブルガリア産のミネラルウォーターを売っているガソリン・スタンドは占領地の道路沿いにある。先日、ラジオのニュースを聞いていて、ぞっとした。その道路で昨夜に銃撃事件があったと伝えていた。ただ、幸いにも死傷者はいなかったという。
 残りのミネラルウォーターも少なくなっている。防弾チョッキとヘルメットを被って出掛けるか。
聖地エルサレムの素顔に出会う4
「巨乳と鶏肉」

2002.7.7
 いきなりで恐縮だが、イスラエル人女性は胸がやたらとデカイ。それも体型に不釣合いなほど張り出している。巨乳流行りの日本でもてはやされそうな女性があちこちにいる。
 胸の大きさに影響していると、われわれ日本人が疑っているのが鶏肉だ。それに含まれる成長ホルモンが胸の成長に寄与しているとの説だが、確固たる根拠があるわけではない。酒席のよもやま話ぐらいに聞いてほしい。
 イスラエルは農業先進国と言われる。雨の恵みが少ないこの国では灌漑農業やバイオテクノロジーを使った酪農業が発達している。先日も、ヘブライ大学の研究者が羽のない鶏を開発したとして、世界的に話題をさらった。 羽がないので暑さに強く、脂肪分も少なくなる。さらに、解体の際に羽をむしり取る処理が省け、ごみの量も減って環境にもやさしいという触れ込みだ。遺伝子操作によって生まれたという。もっとも、風邪を引きやすく、味もいまいちで、まだまだ改良の余地があるとか。
鶏肉ピラフ
ガザ市に住むパレスチナ人宅でご馳走になった鶏肉ピラフ。
モシャブの養鶏場
エルサレム郊外にある共同農業モシャブの養鶏場。
これを食べれば胸が大きくなる!?
 さすがに、筆者の胸は大きくなっていないが、イスラエルに来て以来、お腹が張ってきた。まさか、鶏肉のせいではないと思うが、なるべく肉類の摂取は控えている。ユダヤ教に則った解体方法では、牛肉などは血抜きされてしまう。日本のような霜降りのジューシーな肉には、とんと、お目にかかったことがない。
 知り合いのパレスチナ人も、「鶏肉はホルモンなど人体に有害な物質が色々入っている。牛肉も狂牛病が心配だし、魚が一番だ」と言っていた。イスラエルの鶏肉は避けたほうが無難のようだ。
聖地エルサレムの素顔に出会う3
「やっぱり中東」

2002.6.10
 中東の取材はきつい。なにしろ、政府の要人が平気でうそをつく。それも国際政治の術策なのだという。しかし、われわれにとって情報の正確さは最優先課題。下手に飛びつくと大やけどをしかねない。「武士に二言はなし」という諺もある日本を思うと、やはり、ここエルサレムは中東なのだと思い知らされる。
 この皿もそんな中東の商人から手に入れたお気に入りの一品だ。100年前にイランで作られた骨董という触れ込みで買ったものだが、友人の骨董商は「100年前のものかもしれないし、昨日作られたものかもしれない。多分、今日も作っているだろうね」と、つれない一言。確かに、皿の高台を見ると、ついこの間焼いたようなざらつきがある。表面の貫乳から染み込んだ汚れも、コーヒーや紅茶で煮込んだものだろうか・・・。
 日本でお気に入りのものがあれば、何度も店に足を運んで主人に“誠意”を見せる。「そこまで気に入っているなら、大切に使ってくれるだろうし、安くしておくよ」。大抵の場合はこうなる。
魚紋大皿
エルサレム旧市街で手に入れたイランの古陶「魚紋大皿」?
 エルサレム旧市街にある骨董屋でも、この手を使ってみた。ところが、アラブの商人には通用しない。日本人を見ると、金蔓と思うのか、行く度にあれもこれもと売り付けようとする。5回ほど通って、最初に250ドルと吹っ掛けられたものを100ドルで手打ちした。
 この皿は直径40センチほどの大皿だ。なんとも幼稚な魚の絵付けが穏やかな気持ちにさせてくれる。田舎に古民家を建て、気の置けない友人をたくさん呼んで、この皿にうまいつまみを盛り付ける。その量からして、酒も随分いるだろう。
聖地エルサレムの素顔に出会う2
「ガザの車エビ」

2002.7.6
 標高約800メートルに位置するエルサレムは、日本で言えば軽井沢のような気候でとても快適だ。山を下り、蒸し暑い地中海沿岸の都市ガザに向かうのはどうしても腰が重くなる。「新鮮な魚やエビが食べたい」。こんな思いを抱き、久しぶりにガザに車を走らせた。
 オリーブ林や羊の放牧場、ブドウ畑が広がる牧歌的な風景を眺めて約1時間半。イスラエル軍のエレツ検問所でチェックを受け、パレスチナのガザに入った。
ガザの漁港
小型漁船が並ぶガザの漁港
 ユダヤ教では「うろことひれのあるものだけを食べても良い」と定めている。おかげでエビやたこ、イカ、貝などは、限られた店で冷凍ものしか手に入らない。ところが、イスラム教を信仰するパレスチナ人の街ガザには、活車エビなど豊かな海鮮が市場に並んでいる。 仕事を早々に片付け、海に面した鮮魚レストランに足を運んだ。失業率が約7割に達するガザでは、庶民にとってレストランでの食事は高嶺の花。店内はがらがらだ。肌を露出できないイスラム教の慣わしで、海辺には水着美女も見られず、リゾート気分というわけにもいかない。
 とはいえ、デニスと呼ばれる鯛のような魚、赤色の小魚、車エビのから揚げがテーブルにどっさり並ぶと、どうしても顔がほころぶ。車エビは、とろけるような身と、ほんのりカレー風味の効いた衣がうまかった。
 「イスラエル軍が沖合いへの出漁を制限し、漁獲量は以前に比べてさっぱりだ」。ガザの漁港でまどろむ漁師たちはこう話す。過激派が武器を海岸から密輸するケースがあり、軍が海上で警戒を強めているという。こんなところにも、パレスチナ紛争が暗い影を落としていた。
エレツ検問所
ガザとイスラエル境界にあるエレツ検問所
●聖地エルサレムの素顔に出会う1

サバの燻製に、キャビア、ニシンの酢漬け---。ここは北欧かと思いきや、イスラエルの聖地エルサレムにある市民の台所マハネエフダ市場。イスラエルにはロシアからの移民も多く、ロシアの食文化がしっかり根付いている。一方、エルサレムに住む日本人は少数派。当然ながら、いか納豆や刺身、ぶり大根などの“居酒屋メニュー”は夢のまた夢。在留邦人が結構いるエジプトのカイロでは、納豆を扱うお店が2軒もあるとか。食べ物に込められた人々の郷愁の気持ちが伝わってくるようだ。
ハネエフダ市場
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